世界経済

「ユニクロ型デフレと国家破産」浜矩子著を読みました。

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<魔法のレシピ>
世界は連動している
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◆ユニクロは中国だけでなく、さらに賃金の安い国に移転、移設をしていくようですね。
ユニクロだけでなく、同じ考えのメーカーは少なくないようです。
世界が連動しているなかで、リーマン・ショックのように何十億というものすごいボーナスもらっていたアメリカの金融機関のトップが経営に失敗すると、日本の片田舎で部品を組み立てている若者が職を奪われることになる。

◆ギリシャ危機、ドバイ危機、アイスランド危機、ハンガリー危機
これらの危機に共通することは「国家の財政危機」「ソブリン・リスク」です。

リーマン・ショック以降、
中央銀行が市中銀行や大企業に公的資金を注入したり、低金利で融資した結果、
「民間の債務がそのまま国家の債務へとすり替わってしまった。」
ロシア、アルゼンチンのように、国も破綻します。
リーマン・ショック以降、2010年末までに各国が供出した資金は465兆円にもなります。

◆アラブ首長国連邦のドバイ
この国は石油が出ません。
金融立国をめざして世界中からマネーを集めました。
結局、不動産バブル崩壊。
リーマン・ショックで急速に信用が収縮。
ドバイの借金返済繰り延べニュースは世界中を駆けめぐりました。
政府の債務残高。対GDP比140%です。

◆北大西洋に浮かぶ小さな漁業国であるアイスランドが2008年10月、金融破綻しました。
人口わずか30万人のアイスランドは、アイルランドの成功を見て、金融立国へと180度転換の舵を切りました。
2006年、年利6%という高金利商品をインターネットで売り出します。
英国では、アイスランドの人口と同数の個人が殺到。
地方自治体とかオックスフォードやケンブリッジ大学も資金を預けました。

◆集めた外貨はアイスランドの名目GDPの10倍(2000億ドル)。
瞬く間にアイスランド1人あたりGDP世界3位になりました。
これを高金利のサブプライムローン関連の金融商品で運用。
その結果は資金繰りに窮して・・・
・政府は「非常事態宣言」
・銀行は政府の管理下
・口座凍結
・海外からの預金引き出しは不能
・為替は半値に暴落

◆英国とオランダは自国の預金者の保護を決断しました。
一時的に肩代わりするけれど、ツケはアイスランド政府に回します。
アイスランド国民はGDPの10倍の借金を返済するために増税と節約に励まなければならなくなりました。
政権は退陣に追い込まれ、政権が交代しました。
今後、どうなるかは予断を許しません。

◆ちなみに、アイスランドの格付けは破綻する直前までAAA(トリプルエー)だったそうです。
世界経済が連動している現代でも、結果には必ず原因が伴います。
学び続けることで、決断の質を高めつづけていきましょう。d(-_^)good!!
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<魔法のレシピ>
■大きな世界経済の流れを学ぼう
■結果には、原因がある
■学び続けることで決断の質を高めつづけよう
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