レストラン
イタリアンカフェ・レストラン『サイゼリヤ』の正垣会長は、学校で経営や経済の勉強をしたことがなかったそうです。
正垣さんが、自分のお店をオープンさせて従業員を雇う立場になったときに最初にむかったところは本屋さんでした。
大きな本屋さんで、タイトルに「経営」と書いてある本を全部買い占めた。
ついでに料理の本も全部買いました。

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<魔法のレシピ>
自分の専門分野の本を読み実践しよう
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◆「経営」の本を片っ端から読んで、企業のあるべき姿というものを学んでいきました。
・どれくらいの利益があれば企業は廻っていくのか?
・飲食業以外の企業では、どういう経営がなされているのか?
そして調べれば調べるほど危機感が増していきました。
昔の「飲食業」というのは、単なる「水商売」。
すごく不安定でいつ潰れるかわからない。

◆自分一人でやっているお店なら水商売でもいい。
だけど従業員を抱えていると、そうもいかない。
自分を信じてついてきた仲間を路頭に迷わすわけにはいかない。
そこで正垣さんは、この『サイゼリヤの仕事』を家電や自動車のように、ちゃんと従業員を定年まで雇って年齢に応じてそれなりの給料やボーナスを出していく産業にする必要があると考えた。

◆それには、同業者を参考にしても意味がない。
「参考にすべきはメーカー」だ。
どうやったらこの小さなレストランを「産業」にできるか必死に考えたし勉強をした。
自分の意識を飲食店の店長から「経営者」に切り替えた。
だから正垣さんは
「勉強は大人になってからでも間に合う」といいます。

◆正垣さんは「数ある料理の中で、今後、60年間潰れないジャンル」を考えたそうです。
正垣さんは、この時、学生時代に好きだった数学や物理の基礎が役立ったといいます。
なぜなら「自分の好みより数字を優先して考えた」からです。
・世界にある飲食店の種類を調べると・・・
一番普及しているのは
「イタリヤ料理」と「中華料理」だった。
・今度は、野菜や穀物といった食材レベルで調べると・・・
「トマト」や「パスタ」、「チーズ」の消費量が伸びていた。
「まさにイタリヤ料理の食材じゃないか!これで勝負しよう。」
と『サイゼリヤ』を洋食屋から「イタリヤ料理」のお店に変えていきました。

◆ちなみに『サイゼリヤ』で「一番、人氣がある商品は?」
「ライス」だといいます???
「売れた品数」ではなく「お客様の口の中に入った量」でカウントすると「ライス」だといいます。
そして正垣さんは
「サイゼリヤで一番、人氣がある商品が?・・・ライス」
ということが「重要な話し」だといいます。

◆さらに正垣さんは「おいしい」と「うまい」は違う!!といいます???

例えば、ステーキやフォワグラや北京ダックが「うまい」
といっても、毎日だと飽きてしまいます。

ところが「白いご飯」だと1日3食でも飽きない。
一生でも大丈夫。
だから『サイゼリヤ』の考える「おいしい」ものとは
「毎日、食べられるもの」なのです。

◆お米や野菜は、毎日食べても飽きない。
『サイゼリヤ』では、美味しいお米や、野菜を提供するために契約農家と協力して田植えから、収穫まで、全部自前でやっている。

お米は、自分達で精米して、精米から何時間で炊くのが一番美味しいのか、いうデーターをだしてそのとおりにお米を炊くシステムがある。

◆野菜は種も肥料も全部自分達でつくっている。
オーストラリアにも工場があるので、北半球と南半球の季節が逆となり年に2回夏がやってくる。
そこでいつも新鮮でおいしい食べ物が供給できる。
こうして「生産」から「加工」「製造」「販売」まで全部自前でやることで、そこにひとつの『産業』が生まれる。

◆正垣さんはいいます。
「おいしい」と「うまい」の『違い』っておもしろいでしょう!!
この「微妙な差」が「水商売」を「産業」に変えて、従業員や取引先、消費者や関係者の生活の向上に貢献しているのですね。

有難うございます。
■『サイゼリヤ』はこちら
http://www.saizeriya.co.jp/
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<魔法のレシピ>
■勉強は大人になってからでも間に合う
■自分の好みより数字を優先して考えよう
■大きなビジョンを描き、足元を固めよう
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