野望
『人生は楽しいゲーム』ということ
『ゲームの達人(野望編)②』を、ビデオで観ました。

クルーガー&ブレーン社の後を継ぐケイト・ブラックウエルは学校を卒業して、欲しいものを次々に手にするために卓越した商才を発揮してゆきます。
■ある時デビッド・ブラックウェルがケイトに教えます。

「企業の買収では、相手の事業家は、
株をどんな手をつかってでも、できるかぎり高く売ろうとしてくる。
事業は、大きなお金を動かすゲームと同じだ。
だから事業で成功するには『ゲームの達人』になる必要がある。」

ケイトはこの教えに従い、企業買収において
より効果的にお金を使い始める。

「企業の財務状況が悪くなったのは、その企業の経営者が悪いからです、これ以上は買収にお支払いしません。」
「子供を育てるための、この素敵な別荘のために、たったの100ドルで経営者をひとり雇い、彼のメンツをつないであげることは安い買い物よ。」
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<魔法のレシピ>
人生はゲームである、楽しもう
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◆初代ジェミー・マクレガーの妻であるマーガレットとその娘のケイトは、ジェミーの右腕であるデビッド・ブラックウェルとともにさらにクルーガー・ブレント社の事業を拡大させていきます。
ところがその後、マーガレットも病気で死に去り、
クルーガー・ブレント社は、ジェミーの娘のケイトの時代を迎える。
ケイトは男の子のように闊達に育ったが、自分の面倒を見てくれていたデビッド・ブラックウェルと結婚する夢を抱いていた。

◆しかしデビッド・ブラックウェルはある日、
アメリカからきたティム・オニールの娘、ジョセフィーヌに心奪われ結婚を決めてしまう。
こうしてデビッド・ブラックウェルはクルーガー・ブレント社を退社して、ティムの事業を継ぐためにアメリカへと旅立とうとするが・・
ティムの会社がスリースター精肉工業に買収されてしまったためにデビッド・ブラックウェルは、その会社の経営者ではなく「社員」になるように命じられる。
この命令によりデビッド・ブラックウェルはティム・オニールの娘、ジョセフィーヌとの結婚を断念する。

◆この結婚の破談は、実はケイトがデビッド・ブラックウェルと結婚するために、裏でティムの会社に手を廻していたのだ。
ケイトはスリースター精肉工業を買収することで、愛するデビッド・ブラックウェルとの結婚に成功した。

ケイトは、結婚式の日に口ずさみます。
「私もゲームのやり方を覚えたわ。」
こうしてケイトはデビッド・ブラックウェルとの間に息子のトニーを授かります。
ところがその後、デビッド・ブラックウェルは交通事故で亡くなります。

◆ケイトは会社の資産で、芸術の専門家であるアントンを雇い、自分の自宅のに美術品を買ったりお城を買ったりし始めます。
ケイトの息子のトニーは、優秀なだけでなく絵を描くのが好きで、しかも絵の才能もありました。
ところが
「自分の会社、事業こそが、自分達を守ってくれるのだ!」
と考えているケイトは・・・
息子のトニーにクルーガー&ブレーン社の事業を継がせたいという野望を持っていました。
そこで、息子トニーの美術の家庭教師アントンを解雇してしまいます。

◆ケイトは「人生は勝つことが全て」
であり「自分の会社の事業の発展と存続」を一番に考えていました。
ところが・・・
息子のトニーは、母親のケイトの意思でなく、自分の意思で人生を生きるために軍隊に2年間入隊してしまいます。。
そしてその後、パリの芸術スクールで学び、画家になるために、さらなる勉強を始めるのです。
トニーは
「もし2年間、画家として学んでも芽が出なければ、母親ケイトのビジネスであるクルーガー&ブレーン社の事業を継ぐ」
ことを母であるケイトと約束します。

◆トニーは画家の勉強中に、モデルと恋に落ちて同棲を始め、さらに絵の個展を開けるまでになる。
ところが、個展に来た、著名な評論家にボロボロに酷評され、画家の道を諦め、母親ケイトの待つ国に帰ることにする。
後でわかるのですが・・・
トニーのパリでのモデルとの恋も、パリでの個展も、そして、トニーの描いた絵をミソクソに酷評してトニーに画家の道を諦めさせた、著名な評論家までも・・・
ケイトが、トニーに自分の事業を継がせるために雇っていたのだ。

◆トニーはその後、ケイトの会社でトニーが買収戦略を立案した2社の事業家の娘達とケイトが所有しているリゾート島の別荘でお見合いをして、どちらかの娘を選ぶというお見合いに参加させられる。
当初は、クルーガー&ブレーン社の利益が50%増える合弁になるだろうとケイトがトニーの嫁に狙っていたと見えたテキサスの大富豪の娘はとても積極的でした。
だがトニーは、逆にトニーの描いた絵の価値を理解してくれるエレクトロニクスの事業家の娘と恋に落ち結婚することになる。

◆実は、このお見合いでもトニーがエレクトロニクス事業家の娘マリアンヌと恋に落ちたことも偶然ではなく・・・
ケイトが、クルーガー&ブレーン社の事業を継ぐ後継ぎとして「孫」をえるために・・・
子供を産めるマリアンヌをトニーと結婚させる策略だったのだ。
トニーとマリアンヌは、この後、双子の女の子供を授かるがトニーの妻マリアンヌは、子供を産んだ時に亡くなる。

◆そしてトニーは主治医から重大な事実を耳にする。
「ケイトは、マリアンヌは子供を産んだら命が危ないことを知っていて、マリアンヌに出産を奨めた」ということだった。
そこでトニーは錯乱して母親のケイトを銃で撃ってしまう。

◆こうして世界最大の事業家として使用人を多く使うクルーガー&ブレーン社の2代目オーナーである「ケイト」は父のジェミーとバンダの復習から始まった事業の発展と存続のために・・・
事業を、3代目、そして4代目と引き継ぐ野望を持ち、一族の発展の絵を描き、息子や旦那だけでなく競合する経営者とその娘、息子の恋人や先生、マスコミや評論家まで見事に操り、欲しい成果や富や権力を手に入れ続けてゆく『ゲームの達人』になってゆきます。

◆また「会社は、自分とその一族により生き続ける」
というケイトの野望は、ケイトが心に思い描いたとおりの出来事となり、さらに現実化していきます。
ところが
「何故だか? 一族のメンバーは、幸せそうに見えません。」
アインシュタイン博士は
時間は感情である」といいましたが・・・
人間が本当に欲しいものは、「出来事」ではなくて「気持ち」なのでしょうね。
有難うございます。
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<魔法のレシピ>
■時間は感情である
■人が本当に欲しいものは、気持ちである
■大切なものを大切にしよう
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