阪急の創始者である小林一三氏が東宝歌劇を
立ち上げたときのお話しをうかがいました。
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<魔法のレシピ>
楽観的に構想し、悲観的に計画し、楽観的に行動する
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◆小林一三氏は少女歌劇を事業として起こす前に
逆に「少女歌劇はうまくいかないのではないか?」と考えて・・・
まずは事業がうまくいかない理由となる「6つのマイナス面」を引き出し、それを消す対策を考えていきました。
①専門家を抱えていない
逆に専門家は古い考えで凝り固まっているので、合理的経営では障害となる。
素人なら新しいアイデアをだせるにちがいない。
②先発の他社が儲かっていない
先発各社は8分以上客が入って、初めて儲かる形をとっている。
合理的な経営に徹して、5分の入りで採算が合うようにすればよい。
③不況のときに事業を起こす
不況のどん底だからこそ、事業計画に慎重になり、不況下でも十分やっていける。
数字で運営することになる。さらに不況だからこそ場所代などが安くなる。
④劇場の建築場所のマイナス面
劇場の場所は、交通の便さえ良ければ、良いものを、良い劇場で、さらに安く観せたら、必ず人は集まってくる。そしていずれ近隣一帯に娯楽センターができる。
⑤少女歌劇は一年中できない(空白を埋めるには)
少女歌劇を年に6カ月上演して、残り6カ月は浅草の大衆演劇を上演すれば大衆に喜ばれる。
⑥金持ち階級から見放される
「これからは大衆演劇を相手にしないと発展しないだろう。大衆相手となると、料金を安くし、量をこなさなければならないが、それには劇場を大きくして観客席を増やせばよい。(SSPSより)
◆成功している事業家は、夢や構想だけでなくリスクマネージメントを徹底しているからこそ大胆な行動をつづけられるのですね。
計画の段階で課題にたいする対策を明確にしておけば実際に事業を立ち上げるときに、より具体的な行動をしやすいですよね。
以前、京セラの稲盛会長から
「楽観的に構想し、悲観的に計画し、楽観的に行動すること」
という言葉を教えていただいたことがあります。
事業家は、ただ前向きに考えるのではなく、現状の事実や兆しを見たうえでリスクマネージメントを悲観的に徹底することが重要になるのですね。
◆先日、岡山で日本3名園の一つにあたる「岡山後楽園」の散策を楽しんでまいりました。
岡山後楽園は、江戸時代に岡山藩主の池田綱政が1687年~1700年家臣に命じてつくらせ、
13年かけて一応完成したあとは、藩主の「静養の場」や「接待」につかわれたそうです。
ただし、なぜ池田綱政がこの大庭園に、大金を投じて造らせたのか?
というと
実は・・・
江戸幕府が、岡山の大名である池田綱政が、お金を貯めこみ幕府に反抗してこないように、庭園を造らせてお金を散財させたそうです。
この素敵な名園が造られた背景には江戸幕府の各地の大名に対する「リスクマネージメント」があったのですね。
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<魔法のレシピ>
■事業のプラスだけでなくマイナス面を考えて
リスクマネージメントをしよう
■現在起きている事実、兆候を理解しよう
■その兆候から、いつ何が起きるのか?を考えて
対処できる体制を構築しておこう
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