レストラン『サイゼリヤ』の正垣 泰彦会長(しょうがき やすひこ会長)のお話しをお聞きしました。
現在、レストラン『サイゼリヤ』は全国に780店舗あり上海など海外にも30店舗以上あるそうです。
正垣さんは大学時代、新宿の大衆食堂でアルバイトをしていました。
そしてそのアルバイトを辞めるとき、お店の人から
「自分でお店をだしてみろよ。」
と言われ最初のレストラン「サイゼリヤ」を開店しました。
今でも「サイゼリヤ」の幹部社員は、当時から正垣さんを支えてくれている人ということですが
「何故?当時、たかがアルバイトだった正垣さんがそれだけ信頼されたのでしょうか?」
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<魔法のレシピ>
信じてくれる人のために
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◆その理由を正垣さんは、新宿の大衆食堂で
「皆のやりたくないことを率先してやったからだ。」
といいます。
始めはお店で一番重いものをもったり、おつかいにいったり、さらにアルバイトが5時からなのに、2時にお店にいって他の人の手伝いをしていたり・・・もちろん無給で。
お金よりも他の人に喜んでもらうのが、嬉しかったのでアルバイトが楽しかったそうです。
◆そうすると、板前さんが、包丁の使い方や魚のおろしかたなどを教えてくれる。
おもしろい仕事を任せてくれるようになる。
そしてますます、アルバイトが楽しくなりました。
この後、レストラン「サイザリヤ」を開店して
「さらに多くの貢献をするようになっていく正垣さんには、16歳のときに大切な恩師との出会いがあったそうです。
高校1年のある日、事件が起きて学校に警察が入ってきました。
その事件には無関係だったけれど、仲間達のリーダー格だった正垣さんは退学処分を覚悟したそうです。
実際、多くの先生は正垣さんを退学にすることで丸く収めようとしました。
◆ところが、ある先生が
「正垣だけは、退学にさせないでくれ!!」
「正垣は、やればできる生徒だから、もう一度だけチャンスを上げてください。」と頼んでくれた。
正垣さんは、ビックリしたと同時に、感激した。
てっきり誰からも見捨てられた人間だと思っていたけれど、身を挺して守ってくれた人間がいた。
◆これが正垣さんの高校1年生の時の大恩人の平沢先生だった。
正垣さんはこの後、自分を信じて守ってくれた先生のために
その先生の喜ぶ顔がみたくて・・・
先生に恩返しがしたくて勉強をするようになったそうです。
◆正垣さんは趣味で山登りをするそうですが、
山登りですごくキツクて、もう1歩も歩けないようなときは
「誰かの荷物を持ってあげる」のが前へ進むコツだといいます。
こうすると力が湧いてくる。
人間は、不思議な生き物で、「自分のため」だけじゃ力がだせない。
◆仕事も同じで、経営者にはリーダーシップが求められます。
正垣さんはリーダーシップについて・・・
廻りをグイグイ引っ張っていくようなものでも、自分の考えを押し付けたり、部下の尻をたたくのがリーダーシップだと思っていたら大間違いだといいます。
人間は、成長するにつれ「他人のことより、まずは自分だ」
と考えるようになる。
◆でもちっぽけな自分という壁を乗り越えて、あえて他人の荷物をもってあげる。
たとえば店長さんが従業員やアルバイトのことを思って一生懸命に働く。
そうすれば、廻りが自然と「あの店長さんを支えよう」
「あの人を助けよう」と集まってくる。
これが本当のリーダーシップです。
誰かのために生きる喜びを見つけたら、人生こんなに楽しいことはない。
嫉妬もしないし、つまらないことで腹を立てることもない。
自分と他人の区別がなくなるから、人間関係のストレスが殆どゼロになる。
「だから、荷物を持ってあげるような仲間を見つけることが一番大切じゃないかな?」
◆正垣会長のお話しをお聞きして『サイゼリヤ』にお客様が集まる理由がわかる氣がしますね。
有難うございます。
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<魔法のレシピ>
■ちっぽけな自分という壁を乗り越えよう
■他人の荷物をもってあげよう
■荷物を持ってあげるような仲間を見つけよう
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